去年から続く「お米騒動」。
価格が高騰しており、原因は投機目的でお米が扱われているとも言われています。
また、お金を稼ぐために『転売』をする方もいらっしゃいます。
たまたまメルカリで見つけたのがこちらです。

この新之助30kg玄米、弊社の米袋で出品されていました。
しかも、等級印・検査員のハンコがおされておりません。
さらに、岐阜から発送しておりました。
いろいろと謎多きお米、注意も含め説明したいと思います。
未検査の玄米30kg

こちらの米、等級印・検査員のハンコがありません。
これはとても重要です。
何が言いたいかと言いますと、「このお米、中身は何?」です。
新之助の場合、農産物検査で「一等」にならないと新之助とは名乗れません。
それ以外は、品種名が表記されず、ただの「うるち米」とされます。
画像では「新之助」30kg25,000円で取引されていますが、本当はただの「うるち米」25,000円です。
さらに検査をしておりませんので、うるち米かも怪しいです。
「もち米」が混じっているかもしれませんし、本当は「中米」かもしれません。
さらに言うと「屑米」かもしれません。
そもそもほんとに6年産のお米なのか。
なかなかグレーなお米ではないかと個人的に思っております。
本当に30kgの玄米か

商品説明の分に「状態とサイズは写真で判断してください」との記載がありました。
当然、30kg袋に入っていますし30kgと言っていますので"おそらく"30kgでしょう。
しかし、本当はそれより少ないかもしれません。
というのも、農産物検査を受けていれば30kgは確実なのです。
私も検査業務をやりましたが、台秤を使い必ず量目を計ります。
ですので、画像の場合、信じるしかないといったところでしょう。
お米以外に混じっていないか

品種もそうですが、米以外のモノが入っていないか注意です。
検査物であればある程度、中身は保証されますがこちらはわかりません。
例えば、たまに大量の石が入っているお米があります。
理由としては、たまたま入っていた場合と、お米の代わりに小さい石をいれ「かさ増し」の場合があります。
後者の場合、少量ではあるがチリツモです。
お米を詰めた人はこれで1袋くらい多く出荷できる場合もあります。
要注意です。
保管状況は大丈夫か。

弊社は、秋に生産者様からお米を集荷し「低温倉庫」で保管しています。
しかし画像の商品は説明文で「自宅保管」と書いてあります。
はたして、ちゃんと保管されていたのだろうか。
虫は湧いていないだろうか。
湿度が高くカビが発生していないだろうか。
お米に匂いが付いていないだろうか。
様々、不安要素があります。
購入は自己責任
以上注意点を上げましたが、ぱっと見でいろんな部分で疑わしいお米と感じられます。
それでも、納得して購入されたとなれば、あとは自己責任です。
良く見極めてから購入をお勧めします。
最後になりますがこのお米の出所を考察すると、
・弊社の契約生産者が保有米分を身内or知り合いに売った、もしくは譲った。
その人が転売をした可能性。
・弊社の契約生産者のお米を盗んで売ったアウトな人の可能性。
・まぼろし
以上。